ミスコンを廃止する大学が増え、世界4大ミスコンでは黒人を高評価する傾向がある?

ミスコンの今後

 

白人と黒人の女性が並ぶイメージ

 

ミスコンは2010年代後半から国内外で事情が大きく変化しています。
大きな影響を受けているのが世界的なポリコレの流れで、世界4大ミスコンは黒人のグランプリが増え、国内ではミス・キャンパスを廃止にする大学が増加中です。
今後のミスコンは、従来の形とポリコレ重視のミスコンの課題を改善させるように変化していくでしょう。

 

 

ポリコレとは

 

ポリコレは「ポリティカル・コレクトネス(political correctness)」の略で、社会の特定グループやメンバーに 不快感・不利益を与えないようにする取り組み(多様性尊重)の総称です。
国内におけるミスコン業界では、ミス&ミスターを決めるコンテストを実施することは外見主義の考えになり、個性や多様性を尊重するためには廃止にすべき考え方が広まっています。

 

海外ではポリコレの影響でミスコンを廃止にする動きだけではなく、特定の人種を高く評価する変化が顕著に表れました。
2018年以降は世界4大ミスコンで黒人のグランプリが続出し、ポリコレの流れに忖度しているかのような審査が議論になっています。

 

 

廃止されている大学

 

ポリコレの流れを受け、長い歴史と多くの著名人を輩出した実績を持つ上智大学が、ミスコン(ミスソフィア)を2020年より廃止にしました。
ほかにも法政大学や立命館大学など、何かしらの形で従来の容姿重視・投票方式のミスコンを廃止にする大学が続出しています。

 

ミスコン廃止の代表的な事例である上智大学は、代替イベントとして「ソフィアズコンテスト」を2020年より実施しています。
男女の区別をなくして希望すれば顔出しせずにエントリーできるルールですが、Web投票や当日票がある影響からか2021年のファイナリストは全員女性で、その中でも容姿の評判が良かった堤奈々美さんがグランプリになりました。

 

投票形式を取り入れると必然的に美人女性が有利になってしまう問題があり、ミスコンの要素があるイベント自体を全面廃止にする大学もあるようです。
ただし、ミスコンから人気アナウンサーを輩出するなど大学のアピールに繋がっている実績や、在校生を含めてミスコンの継続を望む意見が多い背景があり、国公立を含めてミスコンの廃止や路線変更に慎重な姿勢を見せている大学も多数あります。

 

 

遠回りをしているだけ?

 

美しい黒人女性

 

世界的なポリコレの流れで国内外のミスコンは大きな転機を迎えていますが、いずれはポリコレが推奨される前の形式に戻る可能性が高いでしょう。
世界4大ミスコンでは、白人へ投票すると人種差別だと叩かれるリスクから、審査員は特定層をひいきする傾向が強まっています。

 

黄色人種としては、異なる人種の美しさを理解しにくい問題点もあり、特定の人種が有利に運ぶようなミスコンが、今後も世界的地位を維持していく可能性は低いです。

 

投票者や注目する人、グランプリをCMやイメージキャラクターに採用する企業およびその顧客に白人や黄色人種が多ければ、再び審査の傾向が変化していくでしょう。
世界4大ミスコンで黒人が有利な状況が続くのであれば、すべての人種を平等に審査する他のミスコンが知名度を高めていくかもしれません。

 


 

日本ではミスコンを路線変更する大学が増えていますが、投票形式を続けるのであれば事実上の美人コンテストになってしまいます。
ミスコン自体を廃止にした場合は大学祭の盛り上がりが欠けてしまい、結果的に大学のブランド力低下に繋がりかねません。
ミスコンに高いブランド力を持っている大学は、ポリコレの流れに配慮しつつも結果的には従来通りの形へ戻る可能性が高いです。

 

ちなみにミスコンと美人コンテストは同意語とされていますが、ミスコンは古くから見た目だけではなく特技取り組みトーク演技など様々な要素から総合的に審査しています。
外見の美しさを重視する芸能オーディションやモデルの選考とは差別化がされているため、従来以上に見た目の重要度が低下すれば需要そのものが低くなってしまうでしょう。